ネット上にピンポイントな情報が無さそうだったので、備忘も兼ねて書きます。
……という予定だったのですが、この記事を書くためにMuseScore3を開いた瞬間にMuseScore4への更新を勧められて詰みました。
やむを得ず、初めて使うMuseScore4を用いて解説するという果敢な企画に変更です。
MuseScore4が革命的すぎて興奮している様子をお楽しみください。
まえがき
自己紹介
中学校の部活で合唱を始める。
楽譜が読めない&鍵盤が弾けない で音取りに大苦戦していたところ、携帯電話の着メロ作成機能と運命の出会いを果たし、音取り音源作成を行うようになる。
以降、大学のアカペラサークル・サブカル合唱団等で数十個の音取り音源を作成し、今に至る。
※要するに音楽知識の浅い素人です……。
使用ソフト遍歴
着メロ作成機能→Domino→MuseScore
音取り音源の作り方
今回は
A John Clare Calendar (Geoff Allan) - ChoralWiki
を用いて解説していきます。
お手元に同じPDFを開きながら見ていただければ分かりやすいと思います。
1.新しいスコアの作成
MuseScore4を開くと、使用する楽器を選ぶ画面がポップアップします。
自分の場合、混声四部合唱用の音源を作成するときは
- ソプラノ
- アルト
- テナー
- ベース
- ピアノ
- ウッドブロック
を選ぶことが多いです。ウッドブロックはメトロノームとして使用します(理由は後述)。
→MuseScore4からはウッドブロック不要になりました。革命です!!!
この後出てくるウッドブロック関連の記述は全て無視してください。
「次へ」ボタンを押下すると、楽譜の情報を入力する画面に遷移します。
各項目を入力して「完了」ボタンを押下すると……
新しいスコアが表示されました!
早速打ち込みを始めていきます。
打ち込み方法については公式ハンドブック
Handbook for MuseScore 4 | MuseScore
を参照してください。
2.打ち込むときの小ワザ
はい、というわけで打ち込み終わりました。 ね? 簡単でしょ?
いい機会なので、打ち込みを楽にする小ワザをいくつか紹介します。
■連続ビュー(横方向)
目線を上下する必要がなくなるのでおすすめです。
■プラグイン(Color notes)
音高ごとに色分けしてくれる機能。
チェックするときにめちゃくちゃ便利なのでおすすめです。
ONにするとメトロノーム音を再生してくれます。
ウッドブロックの打ち方のお手本になるのでおすすめです。
→と思ったらMuseScore4からメトロノーム音が変わってしまい、拍の強弱がつかなくなりました……強弱は自力で頑張ってください。
→と思いきやウッドブロック不要になりました。すげーーーーーーー
■ショートカット
Default keyboard shortcuts | MuseScore
MuseScore4には色々なショートカットがあります。
覚えれば覚えるほど楽になるのでおすすめです。
もうショートカットなしではダルすぎて音源作れません。
3.ミキサーの調整
この話がしたいがために書いた記事なのでここだけでも読んでいってください!!!!!!
このまま出力しても音取り音源としては成立するのですが、せっかくなら聞きやすい音源を作りたいですよね。そのために行うのがミキサーの調整です。
ミキサーは初期設定だとこんな感じ。
これを……
こうします!!
調整対象は
- サウンド(声の部分)
- パン(声の部分)
- 音量
です。
■サウンド(声の部分)
デフォルトのコーラスっぽい音を使っても良いのですが、個人的には入りがぼやけて分かりづらいです。というわけで、金管楽器に変更しています。
下記記事に影響を受けました。
【アカペラ】ロングトーンを感じよう!musescoreで楽譜を作る時にピアノの音を多用しないほうが良い理由! | mokabuu.com
- ソプラノ→トランペット
- アルト→ホルン
- テナー→トロンボーン
- ベース→チューバ
■パン(声の部分)
全体音源の場合はパンを振り分けると聞きやすくなります。
所属している団体で普段やっている並びに合わせるのがおすすめです。
パート別音源はパンを振り分ける必要がないので0のままが良いです。
■音量
MuseScore3では
トランペット>>>トロンボーン>ホルン>ピアノ=ウッドブロック>>チューバ
とエグい音量差があったので調整必須でしたが、
MuseScore4ではかなり改善していました。
ピアノ>>トランペット=ホルン=トロンボーン=チューバ=ウッドブロック
という感じ。革命……!
ピアノとメトロノームの音量だけ大きいので、-6くらいにすると丁度良さそうです。
4.mp3書き出し
MuseScore3までは、mp3で書き出すときにメトロノームの音が反映されない仕様でした。そのため、メトロノームの代わりにウッドブロックパートを用意する必要があったのですが……(下記記事を参考にしていました)
Musescore2でメトロノーム音を含めて音声ファイルエキスポートする方法(メトロノーム音を実際に聴いてオリジナルと代用版の相違を判別できます) | ソリッドなタコ
なんと、MuseScore4からは
メトロノームをONにしたままmp3で書き出すと、メトロノームの音も反映されるようになっていました!!! めちゃくちゃ嬉しい^^^^^^^
出力する音源は
- 全体音取り音源
- ソプラノ音取り音源
- アルト音取り音源
- テナー音取り音源
- ベース音取り音源
- ピアノ音源
- MIDI(希望者がいるなら)
です。
各音源の設定見本を貼っていきます。
■全体音取り音源・MIDI
■ソプラノ音取り音源
MuseScore3だとS(ソロ)やM(ミュート)は反映されなかったので、出力しないパートの音量を一つ一つ0にしないといけなかったのですが……
MuseScore4、SとMが反映されます!!!! めちゃくちゃ楽 最高
鳴らしたい音だけSにするか、鳴らしたくない音だけMにして総譜で出力するだけですね!
出力するパートのパンは0にしてください。Mにするパートのパンは関係ないので何でもいいです。
アルト・テナー・ベースも同じなので飛ばします。
■ピアノ音源
細かいところですが、ピアノとメトロノームの音量を0に戻していいと思います。
あとがき
MuseScore4が進化しすぎてて、ほぼ書くことなくなっちゃいました。
MuseScore3までは書き出すときの音量調整とか設定変更が面倒だったので嬉しい悲鳴ですね。
初見の混乱した文章になってしまったので、検索から辿り着いた方には申し訳ないです。
何らかの参考になれば嬉しいです。